2024/05/22 11:05

前回に続きレンタルギャラリーでの個展。
銀座の老舗のギャラリーで、学ぶことの多い展覧会でした。


筆一本で自在に描く墨絵の植物図鑑


【制作コンセプト】

2022年~2024年にかけて制作した作品の中から植物と、植物的なものを選びました。

花の中の人々、想像上の植物、花模様、あるいは最小限の線で描くなど様々な視点で植物を表現しています。

ほとんどの場合、はじめに何を描くかは決めていません。

そのため当然下描きはありません。

まず思いついた形を描き始め、そこから筆に任せて仕上げていきます。

今展覧会では、そうして偶然「植物になった」作品を集めて展示しました。


【技法】

和紙に墨と筆で描きます。

なお、一枚の絵は一本の筆だけで仕上げます。

特徴のひとつとして、自ら「節目描き(ふしめがき)」と名付けた線描があります。

これは墨のにじみを生かして線に「節」をつける描法で、筆を動かす速さと、止める間隔を変えることで立体的な線が生まれます。

また、墨の濃淡の使い分け、にじみ、かすれはもとより、筋目描き(すじめがき)、点描、また筆を寝かせて側面で描くなど多様な表現方法を用いています。


展示室入口横の壁

左下に見えるのは新聞お切り抜き。主要4紙に展覧会情報が掲載されました。


展示室に入って右から



「溢れる」2024年


右「球根」2023年

左「熱を帯びる花」2024年


奥へ


「ハートの花」2023年


右「一筆描きの花」2023年
左「若き貴婦人の肖像」2023年

はがきサイズの額に入れた小さな作品

上「七宝」2024年
下「かずら」2024年

左「柔らかな葉」2024年
中「再生」2023年
右「ダフネー」2024年


2024年5月13日(月)~19日(日) Oギャラリー(銀座)